主体性を持ってストレスを制する。高校生の質問に答えてみた。Part.01

Brain Psychology 未分類

Q.1『なぜコルチゾール(ストレスホルモン)はβ-エンドルフィンによって打ち消されるのか?』

・結論
 主体的に取組ことでβEが分泌され、過度なノルアドレナリンの生成が抑えられることによりコルチゾールの生成を抑えてくれます。

・概要
 正確に言うと打ち消されるのではなく、コルチゾールが生成されずらくなります。
例えば、やらなければならない課題を、やらないといけないと言う認識のまま取り組むのはやらされていると脳が認識します。
誰かからの指示や、明日までに提出しなければならないという外的な要因で取り組む課題は、タイムプレッシャー、ヒューマンプレッシャーなどにより行動を誘発している状態です。
これはノルアドレナリンを伴う行動であり、ノルアドレナリンはやがてコルチゾールを誘発します。

 これは自分ごとなのですが、僕はヒトの感情、思考、行動、社会との関わりに興味を持っています。だから、脳について研究してきましたし、研修やコンサルティングを通して情報提供させて頂いているんですが、でも正直このように文章を書いて伝えるということが苦手です。笑(直接コミュニケーションをとって説明するのは大好きです。目の前で喜んでもらえる反応が見れるのが嬉しいです。)
 これも「苦手」という認識が「やらなければならない。」という思考を生み出していると思っています。ノルアドレナリンによる行動ですね。
 この認識のままだとやらなければならないだけで、何の意義も感じられずストレスになりコルチゾールを生み出します。

 ただこんな時こそこれまでの研究の成果をこれでもかと発揮してみます。笑
具体的には「なぜ書くのか?書いたら何が起こるのか?」など、目的に視点を向けます。

・書くことで読んでくれた人の成長につながる。
・書くことで喜んでくれる人がいる。
・書くことで期待に応えたい。
・書くことに慣れることができる。
・書くことで概念が言語化され考えが整理できる。

 目的に目を向けることで、意義を感じられるので、
「やらされている」状態から→「自らやっている」状態に切り替わっていきます。

 主体的に取組ことでβEが分泌され、過度なノルアドレナリンの生成が抑えられることによりコルチゾールの生成を抑えてくれます。

 課題に取り組むことで自分の成長や、誰かに喜んでもらえる。その成長を探求(seek)していく姿勢はまさに、DA→βEドリブンの状態です。
 ここに適度なプレッシャーがかかっている状態が理想的な集中状態を作り出します。

 いわゆるランナーズハイという状態は、この効果だと考えられています。

 やらなければならないことをやるのは大変なことですが、目的に視点を向けるとやりたい気持ちが自分の中にあるケースが多いと思います。
 自分の気持ちに気づくことで主体的になれることはよくあることです。「やらなきゃいけない」と感じた時は、自分の内側の気持ちにフォーカスしてみてください。きっとそこにモチベーションの源があるはずです。
 よかったら参考にしてみてください。

参考動画
https://newspicks.com/live-movie/458/
参考論文
https://bibgraph.hpcr.jp/abst/pubmed/3007553
参考文献
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-051.html
https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_3807.php